感想

感想:木村直人さんとエザキヨシタカさんの「選ばれる条件」を読んでみた

ずいぶん前ですが、美容師の木村直人さんが、グリコという美容院の江崎さんと書籍を販売しました。

本の感想を書きたいと思うのですが、まずは木村さんと江崎さんを知らない人のために、お二人の紹介をします。
美容業界を牽引する人たちです。

木村直人って誰やねん

木村直人さんはairという美容院で働く美容師です。公式メディアではこのように紹介されています。

髪を通じて女性の「像」を作り続ける事にこだわる、airが誇るユーティリティプレイヤー。

代表作「グラデーションカラー」をいち早く世に送り出し、

ヘアカラーに対して常に斬新な価値観を持ち、新たな創作をし続ける。
ヘアカラープロデュース、パブリックシャンプープロデュース、LINEスタンプディレクション、ヴァーティカルメディア編集長、書籍出版(2013発売の著書はAmazonランキングビューティ部門1位獲得)と女性に対して「美」という視点からの仕掛けは止まる所を知らない。

http://naotokimura.tokyo/ より引用

airとは日本国内に直営店が16店舗、提携店が8店舗ある、美容院グループです。(2019年8月24日現在)

そこで美容師として活躍しているのが、木村直人さんです。
鈴木えみ、田中みなみなど、多くのモデル、アナウンサー、女優、タレントのヘアを手がけています。

木村直人さん公式ブログから引用


さらに、ご自身でもオンラインサロンの運営や、商品開発もしているマーケティング感覚の優れた方です。

最近、投資関係のトラブル(KAZMAXの関係者だったのかな)でちょっとマイナスな話題になってしまいましたが、それでも私は木村直人さんのファンです。

私が彼を知ったのは、数年前にMTRLというモテたい男性向けのメディアで木村さんの連載を見つけたのがきっかけでした。
当時、私はアフィリエイトでまあまあ軌道に乗り、新商材のアフィリエイトを考えていました。
そこで目をつけたのが、男性美容です。
まだ競合も少なく、単価は高い。(もう数年前です)

それでメンズのファッション誌やネットメディアを片っ端から目を通して情報収集していたときに、MTRLでこんな連載を見つけました。

いいなあ、と思いました。
自分も、就職したら「自分はこんなことをしに、この業界へきたんだ」と言える人でありたいと思いました。

インタビュアーの木村さんも、インタビュイーの同世代の人たちも、キラキラして見えていました。

それがきっかけで、木村直人さんのブログを読んだり、ツイッターをみるようになります。

エザキヨシタカって誰やねん

「選ばれる条件」は、木村さんと、エザキヨシタカさんという美容師さんとの共著です。

私はこの本を手に取るまで、エザキさんのことは名前しか知りませんでした。

なので木村さんの紹介に比べたらあっさりします。


東京都内の大手サロンに入社。
後に独立し、2009年原宿にヘアサロン「grico」を開店。
サロンでの活動に加え、美容雑誌等におけるヘアメイクアーティストやセミナー講師を務めるなどした。
2016年には原宿でヘアサロン「TORA」、
心斎橋で同じく「BECCO」を相次いで開いた。

美容師の地位向上と職域拡大を目指しており、
美容師の情報交換を目的とした会員制サイト「Multiverse」の運営に加え、
ファッションブランド「grico clothing」の立ち上げ、
顧客を対象としたイベントの開催など、美容業界に限らない取り組みを通じて注目を集めている。

美容誌「WWDビューティ」において
「今、美容師が憧れる美容師11人」として取り上げられているほか、
美容業界で特に注目される人物であるとして業界団体主催の交流会に講師として招かれている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/エザキヨシタカ より引用

要するにエザキさんもカリスマ美容師ですね。。。

エザキさん、美容専門学校を20歳で卒業し、SHIMAに就職します。
超有名な美容院です。
24歳で独立後、木村さんと同じく「髪の毛をきる」にとどまらない活動を行い、
美容師としての活躍の幅を広げています。
そんな美容業界を牽引するお二人が書いたのが「選ばれる条件 こうやれば、突き抜けられる」です。

こうやれば突き抜けられる

1冊215ページなので、3時間〜4時間程度で読めた記憶があります。
過去にも言ったことがあるのですが、このような自己啓発本に書いてある内容は、基本的にみんな同じことを言います。
例えば「お客様の期待を超え続けましょう」。これは簡単ではないし、活躍している人はみんな、そう言います。
ではどうやって?という部分に個性が宿ります。

そのどうやって?の部分が面白いので、普通に書店で手にとって、読んでみてほしいのです。
美容業界ではこうやって、エザキさんはこうやって、木村さんはこうやって、お客様の期待を超えてきた。

1つの法則を体現するいろんな方法を知れるのが面白いのです。

マーケットを選ぶ

選ばれる人の共通点は、自分が戦うマーケット(土俵)を決めていることです。
相対的に、自分が得意なことを見つけています。

「どうやって得意なことを見つけたらいいかわからない」という気持ちもわかります。
それは自分にとって当たり前すぎて、息を吸って吐くようにできることで、だけどいちいち褒められないから、分からなくなります。

個人的に、得意なことを見つけるには「日記」が一番手っ取り早いと思います。
どんなときに嫌だと思ったのか。工夫しても、努力しても、結果を出せないことは何か。逆に、特に頑張った記憶はないのになんか上手いこと進んでいて、精神的に安定しているのは何か。

毎日日記を書いていると、そんなことが見えてきます。また、20代の間は、この土俵に行くためにスキルを身につける期間でもあると思います。

超絶極端な例ですが、栃木のサッカークラブで「えとみほさん」と呼ばれているマーケターがいます。彼女はもともとオプトやグーグルにいて、デジタルマーケティング界隈では超絶有名な人です。

https://twitter.com/etomiho/status/998365471106781185?s=20

えとみほさんは、自分が貢献できる場所として、スポーツ業界を選びました。
スポーツ業界は、マーケティング手法も、マーケティングの実行力に大きな影響を与える組織体制も、まだまだ古いところが多いです。

当然、一筋縄では行きませんが、えとみほさんはスポーツ業界を「土俵」に選びました。

まだ強みがない人は20代はしっかり修行を積んで、自分のキャリアの中で積んできた強みを活かせる業界を選ぶのも方法だと思います。

お客様の期待を少しずつ、何回も超える

私はお客様に「選んで良かった」と思ってもらえるように仕事をしていて、それと同じことをアイドルにも求めてしまいます。(私は高校生の頃、AKB48と握手してからアイドルが大好き)

だから「このアイドルを応援して良かった」と思える運営を望むタイプのファンです。

「応援して良かった」「選んで良かった」が、自分の活躍できる土俵で積み重なることがポイントです。

エザキさんが経営する美容院では「選んで良かった」と思われる瞬間を積み重ねています。

https://beauty.hotpepper.jp/slnH000167654/

例えば、来店してくれたお客様には自分の美容院で作ったオリジナルの雑誌を渡す、パーマやカラーが一息ついても裏で休憩しない(話したいお客様なら一緒にお話しするし、話したくないお客様なら他の仕事をする)、お見送りは出口までではなく階段の下まで・・・などです。

一方、木村さんもお客様の期待を超える方法を昔から模索しています。

その方法の1つがブログやツイッターでの情報発信です。
もっといい施術ができた、もっと自分より腕のいい美容師はいる・・・、それでも自分を選んでくれたお客様に贖罪の気持ちで、美容の情報発信や、自分という人間を知ってもらうために始めたのがブログだそうです。

要するにアフターフォローのつもりでブログを始めています。しかし、そのブログが今では重要な集客ツールになり、お客様からも組織からも選ばれる人になっています。

選ばれる組織を作る

私は、何人も、プレイヤーとしては優れているがマネージャーとしては機能していない人を見てきました。

優れたプレイヤーが優れたマネージャーになれるとは限らない。
ダメなプレイヤーがイケてるマネージャーになるのは難しいが、ずば抜けていなくても合格点の成果を安定して出し続けられるプレイヤーは優れたマネージャーになったりします。

第4章以降には選ばれるチームづくりの秘訣が詰まっています。

例えば、エザキさんが経営する美容院gricoでは毎月以下の振り返りを個人で行う。

  • 先月の反省
  • 実績・達成・責任
  • 評価
  • 長所および改善を必要とする点
  • キャリア開発プラン
  • 次の評価対象期間の目標

振り返りはみんなしていると思うが、この粒度でできているだろうか?
しかもこれ、個人にやらせた後で、きちんとマネージャークラスがアドバイスしているのだと言います。

マネージャーのスキルとは一般的に後から開発が可能と言われていますが、マネジメントの方法や部下育成の方法論、モチベーションに関する論文、組織開発に関する論文などを学ぶ習慣がない人にはマネージャーは難しいと思います。

マネージャーとはプレイヤー以上に泥臭い仕事が多いのです。
部下との面談なんてその最たるもので、面談の頻度をなんとか減らそうと奔走するマネージャーも何人も見てきました。

自分で内省したことを、自分より経験を積んでいる人にアドバイスをもらえるようにするのは、強い組織に共通する習慣だと思います。

私も自分の仕事の内省の仕方をちょっとかえてみようかな、と思います。